帰納的聖書の読み方について

帰納的とは、

① 観察して見つけたいくつかの事柄の共通点に着目して、

② そこからルールや無理なく言えそうな結論を導き出す、論理展開の方法です。

 

これを聖書の学びに当てはめると、聖書の中のある言葉や出来事をより深く理解するために、

① 関連事項の書かれている聖句をいくつか読み、

② その言葉や出来事の意味を理解します。

 

つまり、聖書を「聖書の辞書や辞典」のように使って読む方法です。

 

ひとつ例をあげてみましょう。聖書の中で、「荒布をまとい、灰の中に座り、断食をする」という場面が時々出てきます。この行動の意味を理解するために、「荒布、灰、断食」という言葉の出てくる箇所をいくつか読んで比べてみます。すると、大体次の4つの意味が浮かび上がってきます。(参考にそれぞれの意味を示す聖書箇所を記しておきます。)

  • 喪に服す: 創世記37:31-35
  • 悔い改め: 第一列王記21:20-29
  • 嘆き: エステル記3:12-4:3
  • とりなしの祈り: ダニエル書9:1-5、19

もちろん、文脈から意味を推測することも出来ますが、いくつもの関連聖句を読み比べることで、より正確な意味をとらえることが出来ます。また、聖書の中から答えを出すので、聖書から外れることはありません。このような読み方を積み重ねて御言葉を理解していく学び方を、「帰納的学び方」と呼んでいます。

 

聖書を読んでいて分からないことにぶつかると、飛ばしたり、すぐに参考図書に頼ったりしがちですが、この学び方では、そういう思いをグッとこらえて、ひたすら聖書に向き合います。大切なことは、聖書を私たちの「第一の参考図書」にすることです。

 

帰納的聖書の読み方ついてさらに詳しく知りたい方は、下記のpdfファイルを参照して下さい。

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帰納的聖書の読み方
帰納的読み方で分かることと、参考図書から分かることを解説しています。
帰納的聖書の読み方2017-02Web.pdf
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